Bonjour ! 胡桃です。夏の花、大輪の「ひまわり」。あなたはひまわりからどんなことを連想しますか? 日本の暑い夏休みの思い出、子ども時代の思い出と重なる花のひとつではないでしょうか? 今日は、フランス、ヨーロッパのひまわりにまつわるお話です。
フランス語でひまわりを
le tournesol
発音のポイントは次のように区切ってみましょう。
tour-ne-sol
ラルースオンライン辞書で発音を聞く(PCのみ)→tournesol
動詞 tourner:回転する + 太陽 soleil =太陽の方を向く
という意味で、向日葵 と同じです。
ひまわりの時期は、日本とちょっと違うよ
地方により差があると思いますが、東京周辺のひまわりの花の時期はだいたい夏休みの間ですね。立派な花が重たげに首をうなだれてタネが採れて、夏休みもいよいよ終わり、と気持ちもがっかりしたり。
畑に咲くひまわりと切り花として花屋で売られるひまわりは同じではありませんが、フランス、ヨーロッパではだいたい6月から9月が花の時期で、この間は日本の春から秋の花が一斉に咲き乱れ、パリなどお花畑さながらのようになりますね。
ひまわりはなぜ太陽を追いかけるの?ひまわりの伝説
ギリシャの神 ヘリオス(ギリシャ語でhelios、太陽の意味)は死後、天へ昇天しました。ヘリオスの恋人クライティはヘリオスの方を向き続けて、やがてひまわりに変身した、という神話があります。
そこで、ギリシャ語を由来としたフランス語の呼び方がもうひとつあります。
l’hélianthe
*冠詞を付けないと通じないので冠詞付きで発音しましょう。ひまわりは一般的には tournesol が使われています。
ひまわりの花言葉
ひまわりの花言葉は
忠誠心。
クライティの恋心を象徴しています。
誰かにひまわりの花を贈ることはとても意味のあることで、恋人同士、誕生日、結婚式など、愛に溢れた日にふさわしい花です。
また、励ましのシンボルでもあります。
ひまわりと夏の旅
2003年の映画、『トスカーナの休日』でツアーのグループ客を引率する人が、大きなひまわりを目印にトスカーナを歩くシーンがあります。
南部イタリアは事実上花の都、開花時期は早くて長くて、見事な花を寒冷地に出荷していて、この映画のひまわりも頼もしく感じられます。
日本人の団体旅行の風景といえば、イメージは のぼり でしょうか笑
ひまわりを目印にするなんて素敵だな、とヨーロッパへの思いが募ったものでした。
映画 トスカーナの休日 のこと
『トスカーナの休日』は、ダイアン・レイン扮する主人公が離婚後、親友からトスカーナ旅行をプレゼントされて、その旅の途中に衝動的に家を買い、現地での暮らしに戸惑いながらも新しい人生を見出していく物語。女性の心の襞が丁寧に描かれています。
料理研究家の有元葉子氏もウンブリアに家を持ったきっかけはこの映画の影響が大きいそう。実は私も、この映画と有元氏の影響は少なからず受けております。良い映画には人を洗脳する? 人生まで変えてしまう力がある、見本のようです(笑)。
トスカーナの休日 [DVD]
ダイアン・レイン (出演), サンドラ・オー (出演), オードリー・ウェルズ (監督, 脚本)¥1001。
こんな映画が意外と、ヨーロッパの素顔を教えてくれたりします。
待ち人も、目印はひまわり
その後、オーストリアで鉄道の旅をしたときのこと、列車から降りてくる人を待ち受けている男性が、大きなひまわりを手に立っていたのです。
こちらの人は、ああ、こんな風に待ち合わせをするのだわ。なんて素敵なんでしょう・・・
私は胸がぶるん♫。私もチロル方面へ向かう列車に乗り込み、頭の中は大きなひまわりでいっぱいでした。
それから数年後、その駅に列車の切符を買いに行ったときのこと。
駅の構内にお花屋さんがあるではありませんか!
巨大なひまわりが店先でスタンバイしていました。
人を迎えるためのお花を駅で買う日常、本当に素敵だと思います。
それ以来、何かにつけひまわりが目に入るようになりました。
レストランに入って一輪生けられているだけでテーブルは日が射したように明るくて。私も短い夏の間、ひまわりをもっと楽しもうと思いました。
我が家のひまわり
今住んでいる家の庭に、今年初めて夫がひまわりのタネを蒔きました。
いつも雨のノルマンディで日差しは十分なんだろうか?
太陽が出なくてひまわりもどこを向いたらいいか困らないかしらね
そんな心配をよそにすくすく育ち、現在はいちばん背の高いひまわりは2メートルを優に超えて見事な花をつけています。
こんなにきれいなひまわりを見たことがない
なぜかわからないけれど、それくらい美しいのです。
日本のひまわりより茎が細めで、花は巨大すぎず、何輪も咲いている様子に時間が経つのも忘れて見入ってしまいます。
この記事を書いている机から眺めると、全部のひまわりがまるでひとつのブーケのようにバランスがよくて、花の間を風がそよいで。親バカですね笑
夫に、「ひまわり、見事ね」と言ったら
「そうなの? 全然見てないよ」
(´・ω・`)?
タネを蒔き、今年の猛暑の中せっせと水をやっていた本人も予想外の美しさに、多分びっくりして照れているらしい
.:゚+(u_u*)
旅人には花。旅人にはひまわり
長い旅を経て駅に降り立って、待ち人が花を手にしていることほど嬉しいものはありません。
現地で長く暮らしている日本の友人(女性)がバラを1輪持って待っていてくれたり、夫も、駅のホームで花束を手に待ってくれていたことがありました。
今度は・・・ひまわりをお願いしようかな。こちらからお願いするのもなんだけど、楽しいことを考えるのは楽しいわ。
庭のひまわりでいいの。気は心ですもの。
Merci et à bientôt !
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