Bonjour ! 胡桃です。フランスで自転車に乗るってどんな感じ?2019年2月からフランスで電動アシスト自転車に乗り始めました。電動自転車の知識ゼロだったのに突然の出会い。この記事では電動自転車に乗り始めた経緯をお話ししたいと思います。
フランス人の運転は恐ろし。。
私は元々は無類の車好き。日本にいたときは「車は人生だ!」と思っていました。
フランスに来た当初は当然のごとく運転していましたが、フランスで同じように運転する時間を愉しみたいと思わなくなっていったのです。
理由は、日仏の運転の文化?常識の違いに付き合いきれないだろうと。
日本では事故も経験しましたので、言葉も常識も違う外国で、車の運転のことで気持ちが疲弊するようなリスキーな日々を送りたくない、と心から思ったのです。
旅行者だった頃、レンタカーで地中海沿いを走ったこともありますが、優しくて情が深い人々にそれは親切にしていただいたものです。
フランスに暮らすようになってから私はWEBの仕事を始め、寝ても覚めても頭の中はWEB文字で埋め尽くされ、さらに日本語を教えるようになり、頭の中は常に考え事でいっぱい。仕事以外のことに注意が行かない状態でした。
こんな状況で周囲にまるで注意を払わない人たちと同じ道路を、今は走れない。
最後に運転したのはモン・サン・ミッシェルからの帰りだったか・・・不思議なくらい運転に未練も何も感じませんでした。
フランスの田舎を歩き続けるのは無謀だった
緑深いノルマンディの森の中に住み、インフラが整った日本からは想像もつかない不便な暮らし。
車は必需品ですが、私の住むところはパリから2時間のリゾート地、運転に慣れてない&前を見ていない人がフランス中から押し寄せる( ̄O ̄; )観光地ということで、バカンス中は外に出る気にならないほどで、車が必ずしも便利な物とは思えませんでした。
それと常々、ノルマンディの大自然の中を車で通り過ぎるのはもったいないなという気持ちもあり、何より運動としてできるだけ歩こうと思いました。
何れにしても、例えば故障のときなど、日本のように電話一本で営業所の人が車を取りにきてくれるなんてあり得ないし、車の状態を日本でのように伝えることなどフランスに来たばかりの私の頭では到底ムリ、とみなしました。
そして本数の少ないバスを使いながら、親切な車が乗せてくれたりしながら、せっせと歩く日が続いていました。
しかしながら道は20%超の坂を片道2キロ。その後平らな道をさらに歩きますが、問題は上りより下り坂で「もう、ムリ。。」と観念する日がやってきました。
その前から足に相当な無理がかかってるかも?と気がつき、きつい坂を下るにはそれなりの歩き方があることを学んだり、並みのスニーカーではなくちゃんと武装しないと厳しいらしいなどと気がついたのもの時すでに遅し。
自分でもなんか痩せたな、、と思うくらい体力をつかっていたようです。
(*´Д`*)
私を待ってた1台。電動自転車と運命の出会い
それから2週間後、いくらか体が復活した私は日本語を勉強中の若い友人と会い、歩けなくなったいきさつを話すと、
「胡桃さん、電動アシスト自転車に乗りましょうよ」
と。
え。自転車?いつも雨嵐のノルマンディで?
冗談じゃないよと思いながらも彼女は「足は何かしら必要だから」と、これから自転車店に行ってみようということに。
見るだけのつもりが、店には私を待っていたかのようなエレガントな電動自転車が!
聞けばお店に入荷したばかり、フランス全土で800台限りの限定モデルだそう。
ちょっと乗ってみませんか?」ということでさっそく試乗してみました。
昔、子どもを乗せて以来の自転車です。
いわゆるママチャリ型というんですかね、ノスタルジックな形と太いタイヤ。
その名も〈レジェンド〉
何より私の体によく合っている安心感を感じました。
この場で即決したいくらい一目惚れでしたが、やっぱりこのくらいの値段になるんだな、ひと晩考えようと思い、取り置きをお願いできるか聞いてみました。
すると「明日からスキーバカンスで店を休むから、10日後の休み明けまでとっておきますよ」
そして私の名前と電話番号を書いた小さな紙がハンドルにつけられました。個人情報も何もあったものではないですが、売れてしまう心配はなくなりました。
念のため支払い方法などを尋ねて、フランスではキャッシュで払える金額は一回1000ユーロまでと法律で決められていることを知ったり、お店のバカンス明けに来ますと言ってお店を後にしました。
一緒に行った彼女も「いいないいな、私も欲しいな」と興奮気味です。
10週間後、明日はいよいよ買いに行く日だなと思っていたところへお店から電話が。朝、アルプスでのスキーから帰ってきたばかりだそうです。
私が買うかどうか気になるんだろうと思い、買う決心をしていた私は
明日お支払いに行きますのでご心配なく
翌日は朝から上天気、彼女の車で自転車店に行き、電動自転車の取り扱い説明を受けて(取説はないし全部わかってはいなかったけど)、海辺の駐車場で走行練習、あとは家に帰るだけです。緊張が走りましたが交差点は自転車を降りて徒歩で通過、いつも歩いていた道を自転車は快走、急坂をグングン上っていきます。
万一に備えて家の近くで車の彼女と待ち合わせをしていましたが、途中で道を間違えたそうな彼女は私よりかなり遅れて到着。でも私が無事に着いてとても喜んでくれました。
新しい人生の始まりでした。大げさではなく、本当に。
こんなわけで、フランスの大自然の中で思いもよらなかった自転車との日々が始まりました。
Merci et à bientôt !
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