フランス語の直接目的補語って何のこと? 漢字が並ぶとややこしい文法に聞こえるわ。わかりやすく教えて!
Bonjour ! 胡桃です。この記事では「私は 〜を 〜する」を表現するフランス語の文法、直接目的補語の代名詞をみていきましょう。 なぜ目的語を使うのか? どんな風に使うのか?語順もわかりやすい例文で解説していきます。
sommaire/目次
フランス語の代名詞の文法が必要な2つの理由
なぜ「代名詞」が必要なのでしょうか?
その理由を知っていれば、目的補語の代名詞の文法をムダに恐れることはなくなります。
理由その1
フランス語は「〜を」「〜に」に当たる言葉をいちいち繰り返して欲しくないんです。その方が、文がスマートだからです
フランス語の学習本では
Pour éviter de répéter un nom complément.
目的語の名詞を繰り返すことを避けるため
と書かれています。なるほどね(*^-^)
例えば
パリ・オペラ座のロメオとジュリエットを観た?
うん、ロメオとジュリエット観たよ
とおうむ返しに答えたらくどいですよね?
この「くどくなる」名詞(この例ではロメオとジュリエット)を代わりの語=代名詞で言いましょうよ、という文法です。
じゃあ・・観た、観た。それ観たよ
日本語は動詞を繰り返せば目的語は不要になりそうですが笑
〈そのことを(それを)〉を表す語と、語順を覚えましょうというのがフランス語の直接目的補語の代名詞の文法です。
目的補語を〈置き換える〉といわれるのはこのためです。
日本語では「観たよ」と、何を?=ロメオとジュリエットが抜けたままでも問題なく通じますね。しかしフランス語ではここはすっごく大事な部分です( ̄^ ̄ 😉
理由その2
何について話しているのか?を曖昧にしないためです。誤解を招かないため、と言ったらわかりやすいでしょうか。
会話でも文章でも、話の展開には欠かせない基本の文法ですので、ゆっくり見ていきましょう!
このフレーズで覚えよう!フランス語の直接目的補語の代名詞とは?
それでは、目的語の文例として、次の文を覚えておくといいです。
Je mange le macaron.
ジュ マンジュ ル マカロン
または複数形で
Je mange des macarons.
ジュ マンジュ デ マカロン
私は/マカロンを/食べる
主語/目的語/動詞
私は 食べる
何を 食べるの?
マカロンを食べる。
ということで、「食べる」の目的語は「マカロンを」ということになります。
そして、manger のあとに、すぐに「マカロンを」と続けることができるので、直接目的補語(または直接目的語)と呼ばれます。
直接目的補語(または直接目的語)をフランス語で
Le complément d’objet direct (COD) といいます。
フランス語の学習サイトで勉強するときは、「pronom COD 」で探してください。
私は最初、「日本語で感覚的にわかっていることを文法の言葉にするとやたら難しく感じるわ。。」と思いましたが、
Je mange le macaron.
この文を直接目的語の基本として思い出してくださいね。
知っておきたいフランス語の動詞の性質
動詞の性質だなんてますます頭痛くなるわ。。
一瞬の痛みですwwフランス語の動詞の性質を知っておくとあとの文法の勉強がラクですよ。
manger は他動詞だよ
フランス語の動詞、manger は、このように「マカロンを」という目的語を伴っているという動詞の性質を持っています。
manger を辞書で引くと〈他動詞〉と書いてあります。
他動詞とはつまり、
- マカロンを 食べる
- 窓を 開ける
- 花を 摘む
という風に、「〜を」と、目的語が伴っている動詞ですよ、ということなのです。
manger を辞書で引くと〈他動詞〉と書いてあります
直接目的補語だから、どうしなければならない
間接目的補語だから、どうしなければならない
という捉え方より、
動詞が他動詞か?自動詞か?という性質を手がかりに勉強すると、辞書を確認する手間はありますけど、長期的にはフランス語の理解が進みますよww
**目的補語の代名詞を覚える目安は
- 直接目的補語 「〜を」
- 間接目的補語 「〜に」
ではありますが、日本語の格助詞と必ずしも合致するとは限りません。
では自動詞とは?
自動詞とは
・花が 咲く
・犬が 吠える
のように、「〜を」の目的語をとることがない動詞です。
辞書で fleurir 咲く を引くと、〈自動詞〉と書いてあります。
もしあなたがこの動詞のことは今は手が回らずパスしても、必要になったら思い出して戻ってきてくださいねo(*⌒─⌒*)o
それでは、直接目的補語の代名詞の作り方の基本をみていきましょう。
スフランス語の直接目的補語の代名詞の使い方
直接目的補語は、次のような場面で使われます。
一度持ち上がった話題について、話したり、書いて説明したりするときなどに、同じ名詞を繰り返し言わないように、代わりに目的語を使うのです。
疑問文:
Regardez-vous la météo le matin ?
ルギャルドゥ ラ メテオ ル マタン?
「あなたは毎朝 天気予報を 見ますか?」
答え方
Oui, je la regarde.
「ええ、それを 見ますよ」
Je ne la regarde pas.
「いいえ、それを 見ません」
*日本語の否定文は、正しくは「それは 見ません」です。
このように、疑問文や会話の中で出てきた目的語=「〜を」 について答えたりコメントするときや文章の中で、目的語となっている名詞の定冠詞をそのまま置き換えて使います。
人、動物、物 に対して用います。
フランス語の直接目的補語の人称代名詞の作り方
最初に「私を」「あなたを」の人称代名詞を確認しておきましょう。
〈彼を、彼女を〉と〈彼らを、彼女たちを〉は、物に対しても
その名詞の性を受けて使いますが、動詞 aimer とconnaître については後述します。
私を | me (m’ ) |
君を | te (t’ ) |
彼を、それを | le (l’ ) |
彼女を、それを | la (l’ ) |
私たちを | nous |
あなたたちを | vous |
彼らを、それらを | les |
彼女たちを、それらを | les |
人称代名詞の作り方
- 代名詞が置かれる位置は、原則として動詞の前
- 母音と無音の h が続くときは、m’ , t’ , l’ になる
- 発音するとき、nous, vous, les に母音字が続いたらリエゾンを忘れずに!
人称目的語の文例
Il nous‿ invite.
イル ヌザンヴィトゥ
彼は私たちを招待する
Il vous‿ attend.
イル ヴザタン
彼はあなた方を待つ
Je les‿ aime.
ジュ レゼェム
私は彼らが好きだ
男性名詞の例 マカロン
Je mange le macaron.
Je le mange.
女性名詞の例 歌
Je chante la chanson.
Je la chante.
複数形の例 鳥たち
Je regarde les‿ oiseaux.
ジュ ルギャルドゥ レゾワゾ
Je les regarde.
複合過去の例
Je le mange.
私はそれを食べる
Je l’ai mangé.
ジュ レ マンジェ
私はそれを食べた
例外。aimer と connaître をモノに使うとき
人に対して le, la, les と使うときは問題のない 動詞ですが物に対しては、次のように 使うのが望ましいです。 マカロンも同様ですね。
〈疑問文〉
Aimes-tu le fromage ?
エム テュ ル フろマージュ?
チーズは好き?
〈答え方〉
Oui, j’aime ça. Je l’aime.ウイ、ジェム サ
うん、好きだよ。
〈疑問文〉
Est-ce que vous connaissez le roquefort ?
ロックフォールチーズをご存知ですか?
〈答え方〉
Oui, je connais. Je le connais.
ええ、知っていますよ。
フランス語には人に使う表現、物に使う表現が区別されていることがしばしばあります。
日本語ではモノに対して人間かそれ以上!のように命を吹き込んだ表現を使ったりしますが、フランス語との違いがあることをちょっと知っておくといいですね(^_^)
直接目的補語の人称代名詞の位置、否定文、命令文
人称代名詞の位置は、活用している動詞の直前におきます。
Je t’aime.
「愛してる」
で覚えておけばバッチリですね(*^-^)
否定文の語順
人称代名詞の前に ne、動詞の後に pas がきます。
Je ne t’aime pas.
「私は君を愛してないよ」
Nous ne les connaissons pas.
「私たちは彼らを知りません」
肯定命令文の語順
Regarde-les !
「彼らを見て!」
まとめ 目的補語の代名詞で大事なこと2つ
大事なことを2つ直接目的補語の代名詞を覚える文
- Je mange le macaron
または
Je mange des macarons. - 続く文では、マカロンマカロンと繰り返さないための代わりの le を空席にしない
余談ですがオンライン社会を快適に乗り切る言葉の工夫
テキトーに話せる日本語ってラクなのかしらね?
聞いている方は「読まなきゃならない」ので、それが日本語の趣深いといえるけど、骨を折ることも多々あると感じる今日この頃。。
日本語は主語も目的語もなくても互いの思いやり前提で通用させている不思議な言葉と感じます。フランスから出ない一個人の考えでしかありませんが。
しかしながら、コロナによって日本もいよいよ本格的なテレワーク、オンライン社会に突入しました。
オンラインで顔を合わせるとはいえ、文章でのやりとりも今まで以上に多く、大切になってくることでしょう。
先方といらぬ誤解を生まないためにも、フランス語のごとく主語+動詞+目的語がある明確な文を日本語に応用することは、先方への言葉の親切、とでもいえるのではないかと思います。
例えば次のような文を考えて入力するのに、一体何分かかるでしょう?どれほど消耗するでしょう?
「えっ。仰っていたことはそういうことだったのですね(・ω・ ;)(; ・ω・)てっきり〇〇なんだと思い違えていて大変失礼しました、本当に申し訳ありませんでした」
「いえいえ〜確認したらわかったことですので、大丈夫ですから気にしないでください。先に説明すればよかったです。申しわけございませんでした」
(´・ω・`)=з
フランス語の文法を日本語に応用すると(応用という表現が適切かどうかは?ですが)、自分自身はそれなりにラクになります。先方がどのように受け止めるかは別問題ですが、せっかくフランス語を学ぶ私たち、言語のいいとこ取りをしてオンライン社会を快適に過ごせたらいいなと思います。
Merci et à bientôt !
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