フランスの冬の旅行の思い出はガレット・デ・ロワよ。サロン・ド・テで食べた味が忘れられないの。しっとり香りのいいクリームを家で作れたらなあ!
Bonjour ! 胡桃です。フランスの冬、季節のお菓子といえばガレット・デ・ロワ。アーモンドの香りが鼻をくすぐり、クリームの中にはフェーブが仕込まれている美味しい楽しいお菓子です。この記事では私が試行錯誤して着地したガレット・デ・ロワ/フランジパンのレシピをご紹介します。材料も日本人向けにヘルシーなレシピです。
フランスに暮らし始めて、ガレット・デ・ロワの季節は本当に楽しみになりました。街中のパン屋さんケーキ屋さんに並び、さてさて、どこのガレットがいちばん美味しいかな?と思い、小さい街ですけど、ほぼ全部のお店を当たったかもしれません。
そこでわかったことは、ガレット・デ・ロワといっても、パイ生地は元より、中身のクリームがかなり違うということ。
パン屋さんの比較的安価なガレット・デ・ロワと、ケーキ屋さんやサロン・ド・テのそれはだいぶ違います。
その違いはこのようなもの
- アーモンドクリームのみのガレット・デ・ロワ
- アーモンドクリーム+クリームパティシエのガレット・デ・ロワ
アーモンドクリームだけのガレット・デ・ロワだと、フィリングはボソボソっとした感じで、食感はサツマイモを連想させます(´・ω・`)?
アーモンドの香りもプツプツとした食感もあるから素朴といえば素朴だけれど、研究の余地ありと思いました。
それで街いちばんのパティシエのサロン・ド・テで食べてみることに。この店は週末にやってくるパリジャンたちが、パリの家に帰る前に立ち寄ってケーキを買っていく店です。
しっとりととろけるような、まさに食べたかった味と食感でした。目指すはこの食感!と確信しました。
へ〜え、旅行中も美味しいお店に入れたらツイてるってことね
美味しいものなど溢れているパリに持ち帰るために列をなすのも頷けます。そこでフランスのレシピをいくつか検索するうちに、これだ!と思う作り方を見つけました。
行列のできるガレット・デ・ロワを作ってみよう
それでは、作り方はフランスのレシピ動画を参考に、市販のパイシートを使い、バターと砂糖は私がこれで十分と思う分量にしたガレット・デ・ロワのレシピをご紹介します。仏人夫が「もうレシピは変えなくていい」とモリモリ食べるので、皆さんにも喜んでいただけるのではないかと思います。
砂糖は、白砂糖は健康の面から避けた方が吉。きび砂糖も黒糖も白砂糖と変わらないという所見もありますが、黒糖がベストかもしれません。黒糖を使うとクリームは色黒になりますが、穏やかな甘みと安心優先でまいりましょうか(*^-^)!
ガレット・デ・ロワのパイシート
フランスで市販のパイシートを使う場合は画像のようなpâte feuilletée を2本必要です。
自家製パイシートのレシピは生地の後半でご紹介しています。
ガレット・デ・ロワ作りに必要な道具
- 計り
- 直径20cm前後のケーキ型(大きさの目安にするため)
- 直径20cm前後の手鍋
- ボール
- 泡立て器
- ゴムベラ
- よく切れるナイフ
- クッキングシート
- 刷毛
- 絞り出し袋(なくても可)
それではガレット・デ・ロワ20cmの丸型1個分の材料と作り方をご紹介していきます。
始めに材料、次に作り方、最後に動画を載せておきます。
crème pâtissier カスタードクリームの作り方
- 牛乳 lait entier 125g
- 砂糖 20g
- 片栗粉 fécule de maïs 15g
- 卵黄 1個分
- (好みで)ラム酒 rhum brun 小さじ1
- 牛乳を鍋に入れてサッと沸騰させる
- ボールに卵黄と砂糖を入れて泡立て器で混ぜ、片栗粉を加えて混ぜ合わせる。
- ここへ熱いままの牛乳を2回に分けて加えて混ぜ、鍋に移して弱火にかけ、もったりとクリーム状になるまで泡立て器で混ぜ、最後にラム酒を振りかける。
- あら熱が取れたらラップを空気を抜くようにかけて冷蔵庫で20分冷やす。
動画の1分7秒からご覧いただくと、材料の紹介、続いてクリームの作り方が始まります。
アーモンドクリームの作り方
- アーモンド粉 100g
- たまご 1個
- 砂糖 60g
- 無塩バター 40g
- (好みで)アーモンドエッセンス少々、バニラエッセンスでも美味しい。
- バターは室温で柔らかくしておく。
- バターと砂糖をゴムベラでよく混ぜる。
- そこへたまごを割り入れて混ぜ、アーモンド粉を加えて、アーモンドエッセンスを加えて混ぜる。
- ここへ、先に作っておいたcrème pâtissier カスタードクリームを混ぜ合わせる。
- クリームを絞り出し袋に移して冷蔵庫で30分冷やす。
動画の2分22秒から、アーモンドクリームの材料、続いて作り方が始まります。
最初に作ったカスタードクリームにアーモンドクリームを加えることで、フランジパンクリームが出来上がります。
パイシートにクリームをのせて成形、模様を描く
- パイ生地を広げて20cm前後のケーキ型などを伏せて大きさの目安に、それぞれ22cmくらいに切り取る
- 刷毛に冷たい水をつけ縁をなぞる
- 生地の中央からクリームをのせ、フェーブを仕込む
- もう1枚のパイ生地を被せ、縁を整えて飾りをつける
- 表面にたまご1個を溶いたものを塗り、冷蔵庫で20分、再度塗って再び冷蔵庫で20分。
- この間にオーブンを180度に余熱開始
- 最後にもう一度塗って模様を描き、オーブンの下段で30分くらい焼く。
*市販のパイシートは概ね薄くてすごく柔らかいです。そのため、動画のような縁の模様もうまくつきません。しかし先ずは上下のパイシートがしっかりくっついていることが重要。上下のシートに隙間があると、そこからクリームが外へ出てしまいますので気をつけましょう。
動画の2分42秒から、パイシートにクリームをのせ、見事に模様を描くところを見られます。目からウロコの美しさ!簡単さ!かな(*^-^)!
たまごを塗って冷蔵庫で休ませる時間も人それぞれのようですが、私はご紹介したムッシュの方法に倣って20分を3回としています。
また、このムッシュの模様は渦巻きです。ケーキ型で最初の1本の筋をつけて続けていくのですが、やってみると特に難しいというほどでもなく、とにかく鋭いナイフを使うことです。
ガレット・デ・ロワのツヤ出し
- ツヤ出し用の材料
- たまご 1個
- 好みで生クリーム少々
ツヤ出しに関していくつかのレシピを見ると、
- 卵黄
- 全卵
- 全卵にグラニュー糖を煮溶かしたシロップ(マダムの動画)
- 卵黄に生クリーム(ムッシュの動画)
と、人それぞれです。好みですが砂糖は不要と思いますし、手間暇共々、全卵で十分と思います。
自家製パイシートのレシピ
ご紹介してきたマダムとムッシュのパイシートレシピのリンクを貼っておきます。マシンやミキサーがあれば、ムッシュのレシピが早くて簡単です。
小麦粉は、在仏の方はムッシュのようにT55が、サクッと仕上がっていいと思います。
自家製パイシートは、もう市販のパイシートには戻りたくない風味とボリュームが出ますよ。
パイシートのバターの分量は、レシピ通りでは日本人には明らかに多すぎると思うので、砂糖共々バターも少な目で作りたいところです。 のレシピの生地は直径20cmのガレット・デ・ロワがぴったり作れる分量です。バターはレシピでは240gですが、私は200gにしています。
段取りをモタモタしてたらクリームを猫に襲われた
生地にクリームをのせ始めて、そうだフェーブだ、と気づいて探しに行ってる間にクリームを狙っていた猫が・・・
猫さんには叶わないわね!美味しいものも胡桃さんの行動もよく知ってるんだわ
クリームはかなり黒いでしょう?(*^-^) 家族に好評なので今シーズン既に2回作りました。アーモンドの香りは幸せの香りですね。
お菓子作りや料理を通してフランスのことが色々わかってきて、レパートリーが増えて本当に幸せです。フランスのレシピ動画も、作れるようになりたいと思えばこそフランス語が入ってきます。恐れずにどんどん検索して見て欲しいと心から思います。
Merci et à bientôt !
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