Bonjour ! 胡桃です。南仏ニースの定番料理、本格的なラタトュイユのレシピをご紹介します! 夏野菜をたっぷり使うラタトュイユは、付け合わせや温かい前菜にも冷たい前菜にもなる素晴らしい料理。 差のつく美味しさには料理のポイントがあります。 まとめて作って保存のきくうれしいレシピ、ぜひお試しください!
南フランス、ニースを代表する野菜料理、プロヴァンス料理のひとつ、
ニース風野菜の煮込み です。
その名の通り昔は時間をかけて煮込む料理だったそうですが、野菜の瑞々しさを味わいたい現代の嗜好で、煮込む時間はとても短かくなりました。
本格的なフランス料理と炒め煮の分かれ道。3つのポイント
1。各野菜を別々に炒めることでフランス料理に
全ての野菜を一度に炒めるのはNGです。野菜炒めにしかなりません。手順をレシピで詳しく解説します。
2。オリーブオイルの使い方で風味アップ
各野菜によって炒めるときのオイルの量を加減します。煮込んでいるときにオイルが浮いてきたら掬い取り、新しいオイルを足します。このようにすることで風味がグンとアップします。
3。パセリ使いのコツで絶品仕上げ
最後にパセリのみじん切りを振りますが、細かく刻みすぎないようにします。デコレーションではなく風味をアップさせるためですので、パセリが柔らかければ刻まずにラタトュイユと一緒に食べてもいいくらい!その美味しさに驚くと思います。
ラタトュイユの材料〈4人分〉
野菜の分量は目安にしてくださいね。例えばナスをいただいたり特売だったらナス多め、他の野菜を少なくする、という具合です。(画像では玉ねぎの代わりにエシャロットが写っています)
以下に分量を記しますが、ラタトュイユは長期保存がききますので作りすぎ??の心配はご無用です。保存の仕方はあとで説明します。
ナス・・・8本(日本の場合)
ズッキーニ・・・3本
パプリカ・・・3、4個
トマト・・・8個
玉ねぎ・・・大1個
にんにく・・・2、3片
オリーブオイル・・・大さじ14
バジル、タイムなど
オレガノ・・・たっぷり
砂糖・・・小さじ1
レモン汁・・・少々
パセリ
塩、こしょう・・・美味しい!と思う量を加えます
必要な道具
- 大きめのフライパン
- 大きめの厚手のお鍋
- ザルとボール(ナスの油を切るため)
- 切った野菜用のボールやお皿
ラタトュイユの調理時間は1時間ちょっと
- 野菜を洗って切る:15分くらい
- それぞれの野菜を炒める:20分くらい
- 煮込み時間:合計20〜25分
野菜の下ごしらえ
- 玉ねぎを薄切りにする
- パプリカのヘタとタネを取り、縦に1cm幅くらいに切る
- トマトは皮を剥き(面倒なら剥かなくても)タネを取り(面倒なら取らなくても)3cm角くらいに切る
- ズッキーニは皮をシマシマに剥き、1cmくらいの輪切りにする
- ナスは皮を剥き、1cmくらいの輪切りにする(フランスの方は4分の1に縦割りして1cmくらいに切る)
- にんにくはみじん切り
- 1〜6の野菜をボールやお皿に入れておく
ズッキーニをシマシマにするのはなぜ?
皮をシマシマに剥くことで火が通りやすく、味がよく染み込みます。見た目もポップですよね(*^-^)
さあ作ろう!野菜を炒める順番
- パプリカ: フライパンにオリーブオイル大さじ1でしなっとするくらいに炒める。
- パプリカを炒めたフライパンを軽く洗う(面倒ならキッチンペーパーで軽く拭き取る)。
- ナス: ボールにザルを乗せておき、フライパンにオリーブオイル大さじ7を熱して炒める。
- ナスが柔らかくなったらボールのザルに上げてそのままにしておくと油が切れる。
- 玉ねぎ: お鍋にオリーブオイル大さじ2を熱して玉ねぎがしんなりするまで炒める。
- トマト: ナスを炒めたフランパンにオリーブオイル大さじ2を強火で煙が出るくらい熱してトマトを炒める。
- トマトがくずれてきたら砂糖を加えて混ぜ、玉ねぎを炒めたお鍋に移す。
ズッキーニ: 次の欄で説明します。
絶品ラタトュイユはもうすぐ!煮込みに入ろう
- 玉ねぎとトマトのお鍋を火にかけ、時々混ぜながら少し煮て、パプリカを加えて弱めの中火で10分くらい煮る
- 煮込みがラスト4分くらいになったら、ナスを上げたボールに溜まったオイルに、さらにオリーブオイルを大さじ2足して、ボールからフライパンに移す
- このオイルでズッキーニを炒め、油を切って玉ねぎとトマトのお鍋に移す
- ナスもここでお鍋に移してひと混ぜする
- みじん切りのにんにく、バジル、タイム、オレガノなどを加え、蓋をせずに時々かき混ぜながら弱めの中火で15分から20分くらい煮る
- 最後に塩、こしょう、レモン汁で味を整え、パセリをたっぷり振る
この画像はフランスが40度になった2022年夏のものです。トマトが信じられないくらい熟れてジュースも多く、素晴らしく美味しいラタトィユが出来ました(*^-^)!
出来上がり!さあ食べよう!
出来上がり直後より、少し時間を置くとより美味しいですね。
温かい前菜にするなら少し時間を置いて、また温め直すといいです。
今回のパプリカは、ワインとゼラニウムに因んで赤だけを使いましたが、黄色が入るとビタミンカラー、さわやかな印象になりますね。
ラタトュイユは2〜3か月保存できる!脱酸素保存の仕方
- 出来上がりの熱いうちに、保存ビンにラタトィユを瓶の8分目くらいまで入れます。
- 次にオリーブオイルをスプーン1杯(ビンの大きさにより調節)かけて、直ぐに密閉します。
- そして、蓋がぴっちりしまっていることを確認して、瓶を逆さまに置き、完全に冷めるまでそのままにしておきます。
- 瓶が冷めたら上下の向きを戻します。この時に、蓋がわずかに凹んでいれば、脱酸素が上手くいった!証拠です。
- 冷蔵庫に入れて、開けなければ2〜3か月くらい保存できますw(゜o゜)w
空きビンをラタトュイユの保存に使うには
手作りジャム同様にビンを煮沸して密閉すれば大丈夫。
ビンの煮沸の仕方
- ビンとフタを洗剤でよく洗う
- 大きめのお鍋に水を2、3cm入れてお湯を沸騰させ、ビンとフタを入れて15分くらい煮沸する
- 火を止めたら火傷に気をつけて、トングなどでビンとフタを取り出し、キッチンペーパーの上でビンの口を逆さまにして自然に乾くのを待つ
- ビンの口とフタの内側を手で触らないように気をつける
水のカルキが多いフランス、水道の水を沸騰させるとビンもお鍋も真っ白になってしまいます。お湯を沸かす時に重曹(食べ物用の)を加えると白くなりません。
ラタトゥイユをさらに美味しくアレンジ
手軽にパスタアレンジ
ラタトュイユにオリーブオイルをひとさじかけて温める。レンジでもOK。
茹で上がったパスタにラタトュイユをたっぷりのせます。エビを合わせてもいいですね。
パスタは太めがおすすめです。
ご馳走アレンジ、グラタン
ラタトュイユをグラタン皿に盛り付け、真ん中にくぼみを作ってたまごを落としてオリーブオイルをかけ、オーブンに入れ、弱火でたまごに火を通す程度でいただきます。
ラタトュイユのレシピ、いかがでしたでしょうか? フランスではスーパーで瓶詰めや缶詰でも売っています。買ったことはありませんが、ハーブの利かせ方や塩加減など、我が家流に新鮮な夏野菜で手作りできるのは本当に大きな喜びですよね。
このレシピの出典
ここでご紹介したレシピは、レストラン・シェフ 春田光治氏の著書《魅惑の南仏料理》で覚えました。(現在は中古本のみ、超高値!)日本にまだルッコラやズッキーニがなかった時代の本。私はシェフのおかげで「お料理をどこで習ったの?」とよく聞かれたものです(〃э_э)
Merci et à bientôt !
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