Bonjour ! 胡桃です。この記事ではフランス語の D について、Dが途中にある単語を覚えるときに気をつけたいこと、D の発音の特徴、聞き取りのポイントなどについて見ていきたいと思います。
はじめにフランス語の子音のひとつである D の発音の仕方をチェックしておきましょう。
- 口は自然に横に引いて
- 舌先が上下の歯の間から出る
- 喉の中で歌うような音
⚠️ 日本語では舌先が下の歯の内側にあって「デ」と言えるくらい軽い音のため、和風の発音では平たいフランス語になってしまいます。
参考:T の発音
口の形も舌の位置も D と全く同じです。
音は、D は「喉の中が歌うように」
T は「小さく短く破裂する」
フランス語のDはすっ飛ばされる?
フランス語のアルファベの発音には日本語にない音のせいで、発音が難しいとされるものが幾つかありますね。
代表格は Rですし、E や Fなどは日頃の勉強で気をつけている発音ですが、d はあまり気にかけない音かもしれません。
ひと口に dと言っても、d から始まる単語と dé で始まる単語など色々ありますが、私が改めてディクテで痛い目に合ったのが、単語の途中のdの発音。
dは発音自体は難しくないけれど、いざ聞き取りとなると?一筋縄ではいかない場面があります。
dで始まる単語は、dでもde でもdé でも、発音するのも聞き取るのも、特に難しく感じることはないでしょう。
ところが、このような綴りの単語の場合
- admirer アドミレ 感嘆する
- adversaire アドヴェルセール 敵対者
これらが
ア・ミレ
ア・ヴェルセール
のように聞こえます。
ホントだ。dの音がすっ飛ばされてる感じね
そう、adversaireなんて、え?anniversaire?って勘違いも不思議でないくらい
もちろん、文法上の意味からしたら、どんな風に聞こえようが然るべき単語を当てはめなければなりませんが、このように単語の途中、特にa につくd は、はっきり発音されない音です。日本語の「ん」に似ていますね。
発音してるつもり?フランス人の無意識
また、単語が d で始まっていても、フレーズの中で発音されるときは別の単語?と間違うくらいに d は飲まれて発音されることが多々あります。
実は、こちらの記事↓で、私が情けない思いをしたのは、d で始まる単語が聞き取れなかったことなんです(´゚д゚`)
しかも、私が引っかかって落ち込んだ単語は、なんと ただの dans 。
前の単語と飲まれた d がくっついて→ 違う単語だと思った。。。
(´゚д゚`)…
こうなると単に聞き取れるかどうかの問題ではなく、単語力、フランス語の文法に関わってきて、経験上、何を言っているのか分かる=推測できる だけです。
フランス語を学ぶ外国人には発音されているのかどうかわからない d でも、フランス語を母国語とする人には「ばっちり聞こえてる”つもり”」なだけだと思われます。
聞こえないことがちゃんと聞こえてることになるんだわ。日本語もそうよね
発音の仕方は人にもよるけれど、私の耳が悪いのかと思ったり
聞こえてるつもりのフランス語耳を育てたいわ
発音の特徴で、大きく次の2つのパターンに分けられる
ということで、フランス語を勉強する私たちはdonな(笑)風に覚えたらいいかを見てみましょう。
発音の特徴で、大きく次の2つのパターンに分けられます。
1:かすかに発音されるがナチュラルスピードだとほぼすっ飛ばされるdの綴り
次の文の、緑のdはすっ飛ばされる音です。
気をつけたいことは、カタカナ表記のある辞書にはしっかり「ド」と書かれていることです。
adorer アドれ 大好き
の「ド」と同じではありません。
- admirer アドミれ 感嘆する
- adversaire アドヴェルセーる 敵対者
- adverbe アドヴェるブ 副詞
など
dに、自分なりの「バッチリ発音してはいけないマーク」をつけておくといいですね(*^-^)!
辞書の音声を何度も聞いて、書くときにも「ドとしっかり言ってはいけない(`o´)!」と意識すると発音も上達する単語たちです。
2:d が全く発音されない綴り
次の文の、水色のdは全く発音されない音です。
- adjoindre アジョワンドる 付ける、加える
- adjectif アジェクティフ 形容詞
など
これらの発音についても同様に、「発音してはいけない dマーク」をつけて覚えるといいです。
普段勉強しているときには頭で分かるし、ブツブツ声に出さない限り綴りを覚えてスルーしてしまいがちな単語でもありますが、気をつけないと
あ!joindre /つなげる と聞き分けられなかったりするわね
リラ子さんたら笑 adjoindre と迷いませんように〜
dansとdont の聞き分け
個人的な経験からですけれど、dans は先ほどお話したように、dが飲まれてしまう感じがありますが、dontは比較的はっきりと発音されるようです。
dans の後には冠詞や指示代名詞などが続いて使われますし、文法上混乱することはないですが、ディクテをやっていると d で始まる単語には時々、やられてしまうことがありました。
・dans と dent 発音は ダン
・・・の中に と 歯
発音記号は両方とも鼻母音の [ɑ̃]
dont と don 発音は ドン
関係代名詞 と 贈り物
発音記号は両方とも鼻母音の [ɔ̃]
まとめれば上のように発音の違いが分かるものの、いざ聞き取りとなると、あれっ!ヒヤッとする発音です。
*ちなみに、贈り物という意味の un don は、un cadeau より意味が大きくなります。例えば「眠れる森の美女」の中で、妖精たちが生まれたばかりのオーロラ姫に類まれな美貌や歌声などを贈りますが、このような場合に un don が使われます。
むむ、普段使わない単語だから音は簡単でも聞き取れないんだな
radioの発音は、ヂが近いかも?
radio ラジオの発音記号は radjo ですね。辞書のカタカナ表記は「ラディョ」ですが、注目したいのは di の音。この発音は 「ラヂォ」 が近いかなと思うのです。
きれいに「ディ」 と発音しない、けっこう「ジ」に近いから私は「ヂ」をイメージしています。ラジオ でも ラディオ でも通じますが、「 j 」の音を是非とも含めたい音。そう発音するとグッとフランス語っぽく聞こえます。
radioはRの発音で始まるし、身近な単語なのにけっこう難しいわ
フランスに radio classique というラジオ番組があり、「 j 」の音は大事だな〜と気づきました
おわりに 気を取り直して頑張ろう! 心得3つ
単語として覚えたことも、様々な文章の中で発音されると知っていると思っていた単語も姿を変えて、手ぐすね引いて私たちを待ち構えています(* ゚ω゚ *)
だから勉強=経験を積んで行くんですけどね。
あやふやにはやっぱりわけがある。
どうだっけな〜と思うことや胡桃さんのように間違える理由はあるわね
私は日本語を教えているのに、説明に必要な “adjectif”の発音があやふやだった
気を取り直してフランス語独学の心がけを上げてみました
- 多くの文章をスクリプトを見ながら聞く
- ディクテをやって間違えてどっぷり落ち込む
- 胡桃がdのことをなんか言ってたなと思い出す
それではまた、楽しくコツコツまいりましょ(*^-^)!.
▽参考:ディクテ
Merci et à bientôt !
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