フランスの数えられない名詞ってよくわからないながら面白いわね。感情が数えららないことはわかるけど、食べ物についてはわからないことが多いわ。部分冠詞のことばっちり教えて欲しいな
sommaire/目次
フランス語の不定冠詞、数えられない名詞の表し方、数え方を楽しく覚えよう!
Bonjour ! 胡桃です。食べ物に対する捉え方が日本と違うようでもあり、実は同じでもあり、フランス語の部分冠詞はちっとも難しくありません。この記事はフランスでの食べ物の捉え方のツボを押さえつつ、わかりやすい例で慣れていけるようにまとめました。
フランス語の部分冠詞とは?
フランス語の部分冠詞とは、
「数えられない」といわれているもの、感情などを表す名詞に欠かすことのできない冠詞/カンムリです。
▽不定冠詞と定冠詞についてはこちらの記事で詳しく書いています
フランス語の数えられない名詞って、何のこと?
フランスでは
食べ物=aliment はそもそも、1個、2個、と数えられないものなのです。
ほとんどの食べ物の値段は重さを基準に決められています。
もちろん、生活の便宜上、お得パックのような物も日本と同じように存在します。ですが、これもスーパーでの話、マルシェや一般的な個人商店では、ほとんどの野菜、果物、肉、魚などが量り売りです。
ケーキだって、1個いくらで売られていますが、種類によっては好きな大きさに切ってもらう量り売りもあります。
私の街にあるイタリア食材店ではティラミスだって好きな大きさに切ってもらえる量り売りです。
(つ゚o゚⊂)
そうは言っても、量り売りの感覚より、数えた方が誰にとっても便利なものは、1個、1本・・というように数えているわけです。
それでも、人参を3本ください、と言いながらも、
最終的に3本で何グラム? いくらになる?
と重さで値段が決まるのがフランスの日常です。
マカロンを1個、2個、と数えるのはなぜ?
例えば、「私はマカロンを食べる」
Je mange du macaron.
私たちはマカロンを「1個、2個・・」と数えられる名詞として何の疑いもなく認識していると思います。
ですが、食べ物はそもそも「数えられない」物であるとすると、フランス語の文法上は男性名詞のマカロンは
Je mange du macaron.
と表されることになりますが、マカロンは1個、2個って数えてるでしょ?
ということで、通常はこのように使われます
Je mange des macarons.
もしマカロンが直径20cmくらいのお菓子だったら、数えられない名詞である丸や四角のケーキと同じ文法になることでしょう。
つまり、直径4cmほどのマカロンを切り分けて、ひとかけらを食べるという意味になるのが、
du macaron です。
du gâteau と同じです。
しかしながらマカロンを切り分ける習慣はないので、数えられる物として des macarons という風に捉えているだけのことなのです。
固形の食べ物であっても数えられる名詞と数えられない名詞があるのは
私たちが生活の便宜上、区別しているに過ぎないのね
と分かると、勉強も闇雲な暗記から面白さを発見する気持ちになってきませんか?(*^-^)!
尾頭付きの大きな魚は数えられない
魚も数えられない物体の一つで、
部分冠詞をつけて du poisson と表します。
なぜ数えられない名詞なの?
通常、魚はおろして切り分けるからです。
おろす前は魚という塊にすぎず、何枚に、どのようにおろすのかはお料理次第、誰も数えることができないわけです。
フランスではお肉やハム、バター、チーズなどは塊から欲しい分量を切り分けてもらって買う日常もあり、切り分けてもらうまでは「塊のようなもの」でしかない、数えられない物体なのです。
一方、液体や米粒、粉類や、私たちの気分や感情といった、抽象的なことも、フランス語の数えられない名詞として部分冠詞というカンムリで表す必要があります。
この記事の最初にお話しした重要事項、eau/水=de l’eau も同様です。
前置きが長くなりましたが、
部分冠詞の使い方と、実際にどんなものに部分冠詞がついて使われるのかをみていきましょう。
フランス語の部分冠詞の作り方
「冷蔵庫の中にジャムがあります」
Il y a de la confiture dans le frigo*.
イリ ヤ ドゥ ラ コンフィチュール ダン ル フリゴ
*frigo についている定冠詞 leは、「うちの冷蔵庫」を表します。
- du 「デュ」+ 名詞の男性単数形
- de la 「ドゥラ」+名詞の女性単数形
- de l’ +名詞が母音か発音されないhで始まっている単数形
- des +名詞の男性複数形と女性複数形
フランス語の数えられない名詞を分類
それでは、フランスの日常で使う主な「数えられない名詞」を挙げます。
部分冠詞は、数量、分量がはっきりしない「塊のようなもの」を表します。
部分冠詞をつけて覚えると男性名詞か女性名詞かもバッチリ覚えられますね (*^-^)
液体物
男性名詞の液体物
・du vin ワイン
・du café コーヒー
・du thé お茶
・du lait 牛乳
・du miel はちみつ
・du ketchup ケチャップ
・du vinaigre 酢
・du parfum 香水
女性名詞の液体物
・de l’eau 水
・de la sauce ソース
・de la mayonnaise
マヨネーズ
・de la moutarde
マスタード
・de la crème クリーム
・de la confiture ジャム
・de l’essence ガソリン
固形物
男性名詞の固形物
・du boeuf 牛肉
・du poisson 魚
・du pain パン
・du gâteau ケーキ
・du chocolat チョコレート
・du fromage チーズ
・du beurre バター
・du jambon ハム
・du riz お米、ご飯
・du melon メロン
:切り分けて食べるため
女性名詞の固形物
・de la viande 肉
粉物
男性名詞の粉物
・du sucre 砂糖
・du sel 塩
女性名詞の粉物
・de la farine 小麦粉
お金、感情、概念など
男性名詞
母音で始まる単語の部分冠詞は
de l’ となります。
・de l’argent お金
・de l’amour 愛
・du courage 勇気
・de l’esprit 機知
・du bonheur 幸福
女性名詞
・de la fortune 財産
・de la passion 情熱
・de la patience 忍耐
複数形で表すもの
♬このマーク ‿ はリエゾンしてね
・des pâtes
小麦粉を使った生地、
パスタやマカロニ、うどんなど
・des ‿ épinards
ほうれん草
フランスではたいていは
1枚の葉っぱで売っているため
・des céréales シリアル
・des yaourts ヨーグルト
・des vacances ヴァカンス
フランス語で一切れ、一パック、数え方の表現
部分冠詞をつける必要がある「魚」を、日本語のように1切れ、2切れ、と数える表現を見ていきましょう。
これで漠然とした「塊のようなもの」から日常の食卓に必要な具体的な数量や分量を表すことができます。
覚え方は、男性名詞の品物と女性名詞の品物でグループ分けをしてイメージするといいと思います。
1本、2切れ、3パック・・・数える単位の表し方
単位+de+名詞の単数形
男性名詞
・un verre de vin
アン ヴェる ドゥ ヴァン
グラス一杯のワイン
・un paquet de farine
アン パケ ドゥ ファリヌ
一袋の小麦粉
・un pot de confiture
アン ポ ドゥ コンフィチュール
瓶入りのジャム
日本では瓶ですが、フランスでは便は純粋な液体にのみ使い、ジャムはポット入りと表現します。
・un morceau de gâteau
アン モルソー ドゥ ガト
一切れのケーキ
・un kilo de pommes
アン キロ ドゥ ポム
1キログラムのリンゴ
・un litre d’eau
アン リトル ドォ
1リットルの水
・ Un filet de saumon
アン フィレ ドゥ ソモン
一切れの鮭
女性名詞
・une bouteille de vin
ユヌ ブテイユ ドゥ ヴァン
1本のワイン
・une tranche de pain
ユヌ トロンシュ ドゥ パン
ひと切れのパン
・une boîte de sardines
ユヌ ボワットゥ ドゥ サるディーヌ
ひと缶のイワシの缶詰
・une tasse de café
ユヌ タッス ドゥ キャフェ
カップ一杯のコーヒー
・une brique de lait
ユヌ ブリック ドゥ レ
四角いパック入りの牛乳
・une livre de beurre
ユヌ リーヴる ドゥ ブーる
500gのバター
・une motte de beurre
ユヌ モォトゥ ドゥ ブーる
ひとかたまりのバター
・une barquette de fraise.
ユヌ バるケットゥ ドゥ フれーズ
1そう(小舟の意味)のいちご
・une douzaine d’huîtres
ユヌ ドゥゼンヌ ドゥウイットる
12個の牡蠣
(日本語では牡蠣が12個)
数えられない名詞でも部分冠詞をつけない文型2つ
avoir besoin de +名詞
「de・・・が必要」という表現では、部分冠詞は使いません。
J’ai besoin de farine.
ジェ ブソワン ドゥ ファリヌ
「小麦粉が必要です」
avoir envie de +名詞
「de・・・が欲しい」という表現も同様に、部分冠詞は使いません。
J’ai envie de lune.
ジェ オンヴィ ドゥ リュヌ
「月が欲しい」
(* ゚ω゚ *)
朝食に登場する部分冠詞の使い方
数えられない名詞と、それらを単位で数えて使う用例を、いつもの朝食で語ってみましょう。日常生活と結びついて覚えやすいですね。
紅茶とパンの朝食なら
Le matin, je bois du thé et mange du pain.
ル マタン、ジュ ボワ デュ テ エ モンジュ デュ パン
「毎朝、紅茶を飲んでパンを食べます」
ここから、どんな紅茶なのか、どんなパンなのか、どのくらいの量なのかについて話を展開していくときには次にように表ます。
・マリアージュの紅茶
le thé de MARIAGE,
・クロワッサンを2個
deux croissants,
・バターを少しぬったトーストを2枚
deux tranches de pain avec un peu de beurre.
ご飯とお味噌汁の朝食なら
Le matin, je mange du riz et de la soupe (de) miso.
ル マタン、ジュ モンジュ デュ り エ スゥプ ミソ
「毎朝、ご飯とお味噌汁を食べます」
数えられない名詞から数える名詞への使い分け
Est-ce qu’il y a du café?
エスキリィヤ デュ キャフェ?
コーヒー(の豆や粉)はあるかしら?
この段階では「まだあったかな?」ということを表していて、「どのくらいのコーヒー」かという説明はありません。
Oui, il y a un paquet de café.
ウイ、イリヤ アン パケ ドゥ キャフェ
「ええ、コーヒー、一袋あるわよ」
ここで具体的な数量を表します。
残念ながら「ないよ」の場合は
Non, il n y a pas または il n y a plus de café.
ノン、イル ニィヤ パ / イル ニィヤ プリュ ドゥ キャフェ
「コーヒーはないわ/もう全然ないわ」
フランス語の部分冠詞 まとめ
朝食は和食でもフランス風でも、部分冠詞と数え方が必要なものばかりでお腹いっぱいよ
日常の買い物リストで練習することをオススメします。面倒くさいけど、日仏買い物メモを作っておくと役立ちますよ
毎日忙しいですよね。ちょこっと気分転換をかねて、買い物リストをフランス語と日本語の両方で書くといいと思います。
毎回日仏両方で書けるフォームを用意したり、大きなメモ用の真ん中に1本線を引いて、左に日本語、右に仏語、という風にするといいですね。
フランス語がわからない場合は空欄にしておくと、あやふやなスペルやいつも出てこない単語がはっきりしてきます
(*^-^)!
漢字を書くよりフランス語の方が早い単語もたくさんありますね!
Merci et à bientôt !
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