フランスは5月11日から外出制限が緩和されたわね。どの程度の緩和なのかしら?マスクする人は増えたのかしら?
Bonjour ! 胡桃です。フランスは国土が広く、地域によって感染や病院の状況が大きく違うため、5月11日以降も地域によって措置が違いますが、この記事では私の街の今のマスクの様子と、感染予防について書きました。
5月11日から外出制限が緩和され、学校が低学年から、多くの職場で仕事が再開されつつありますが、カフェやレストランなどはまだ閉鎖(6月初めからどうか?というところ)、花屋など、まだ営業が許可されない業種もあります。
制限緩和後でも、パリのメトロの駅も60の駅が閉鎖、ソーシャルディスタンスやスーパーでの人数制限などは変わらず、決して日常生活に戻るわけではありません。
封じ込めの間に「普通」となったウイルス予防生活を継続しつつ、社会生活を再開しようというウイルスとの共存生活です。
もちろん、今後も感染が増えるなどの変化があれば、再び監禁生活に戻ることが前提です。
フランスの日常生活で大きく緩和されたこと2つ
約2か月間続いた外出制限令の規則は非常に厳しいものでした。特に、仕事以外の外出は日常必需品の買い物と、散歩や軽い運動は自宅から最大半径1km以内、1時間以内、違反は罰金でした。
5月11日以降の規制緩和で多くの人にとって最もホッと一息つけたことが、
外出証明書不要で散歩や軽い運動は自宅から最大半径1km以内、1時間以内から100kmに伸びたことではないかと思います。
以前は1km以上離れた場所に住む独居の高齢の親を訪ねることも外出の理由として認められていませんでした。
5月11日以降の新しい規則。マスクの義務
そして5月11日からの緩和に向けて、フランス全土の公共の交通機関で11歳以上のマスク着用が義務付けられました。違反すると罰金135ユーロ、16000円くらいです。
・規制緩和後の規則、交通機関に関する事柄についてはこちらの記事で詳しく記しておりますのでご参照ください。
あれほどマスクを否定して感染防止の対応が遅かったフランス政府も重い腰を上げたのね
パリなどレッドゾーンの地域ではマルシェの再開は見送られているようですが、私の街は小さいので制限中も食料品を売る店だけのマルシェが立っていました。
緩和以前はマスクをしている売り手さんの方が少なかったですが、緩和後はマルシェで販売する人全員マスクを着けていました。マスクの市販も行き渡り、おそらく販売者の着用が義務付けらたのでしょう。
俄かには信じられないような風景ですが、フランスもやっと、公衆衛生に気がつき、パンもエビもチーズも安心だねという感じです。
(だといいな( ̄^ ̄ ;)_)
フランスはマスク元年といえるかな
フランスのマスクは苦しそう?
5月に入った頃から私の街ではマスクの人がいくらか増えてきましたが、顎にかけてる人急増。。
この頃マスクをつけてる人は手作りかサージカルマスク(医療用)、はたまたN95マスク。N95マスクとは、結核など空気感染するウイルスを予防する医療用のマスク。カップ型でよく見られます。
N95を顎マスクする人はさすがにいませんが、サージカルマスクは口元にピタッと張り付いてうっとおしいのだろうとは思うけど、ただでさえ汚れがつきやすい、手を触れやすい顎から首にかけたら予防の意味がないですね。
顎かけマスク、最初はひとりふたり見かける程度だったのが、今では普通の風景になってしまいました。
スーパーの人数制限で並んでいると、待ち列で通話を始める人が必ずいます。そして通話の人はもれなく顎マスク。マスクしてると話しづらいからなのでしょうけれど
話してるって飛沫飛ばしてるってことをわかってないのね
おまけに通話中にくしゃみすることもあるのよ
私は週1度しかスーパーに行かないのに、待ち列で違う日に、私の前後で顎マスク通話でくしゃみが3度ありました。
(((; ゚ー゚)))
ほかの国でも、咳き込み始めた人が慌ててマスクを外したとか、マスクの意味を本当にわかってないようです。
世界中の誰もがコロナ初心者、アジア諸国以外はマスク初心者。
日本だって1月終わり頃は「マスクじゃコロナは防げないらしい、マスクは要らないよ」という声もありました。今だって「コロナにかかっても別にいいかな〜」という人さえ存在するのですからこちらがしっかりするしかないですね。
私の予防法はこの記事のおわりでお話しています。
市からマスクの無料配布が
11日からの緩和に向けて私の住む街でも布マスクの無料配布が始まりました。市役所の向かいにシャレー風のマスク配布コーナーが。
列は1mおきに並び、列の入り口にはアルコール消毒液も。
受け取りは予約制で、オンライン予約か、この場所で予約もできます。
私がここで並んでいるときのこと、私の前のマダムが突然私の方に振り返り、マスクをババッと外し、自分の腕でコホンと軽い咳をひとつしたのです。
フランス政府は確かにくしゃみや咳は肘で、と勧告しています。マダムも感染防止を心がけているのに違いないですが、列は1列、彼女の左右には誰もいないのに、何も私の方を向かなくたっていいでしょうに。
いつ何が起こるかわからない、マスクを着けている者同士でも本当に気が抜けないと思いました。
各家庭の人数 X 2枚。私がいただいたのは、色付きが男性用、白が女性用で、大きさ違いに作られています。
私が受け取った男性用は厚地のTシャツのようなニット素材。女性用はいかにも丈夫そうなコットン。生地の両端を裁ち目かがりしつつゴムも取り付けというスピード重視。
フランスのマスクの取説がすごい。
移動制限令を発令する前、フランス政府はマスクを何の役にも立たないと否定して、同じく、マスクは3時間おきに交換する必要がある、と言われていました。国民の多くが政府の言うことを信じていた頃です。
フランス、欧米ではマスクは医療として使われるものという認識だったので、医療に当たる人が3時間おきに交換するという使い方をそのまま受けていたのだろうと思われます。
そして、政府がマスクが市民のコロナ予防に必要なものと考えを変えてからも、3時間おきで交換すべき、同じマスクを4時間以上使わないこと、などと言われています。
最終的には、各自に2枚ずつ配布するに当たって、1日に1回は交換するように、と明記しています。
それでは、フランスのマスクの取り扱い指示をご紹介しますね。
現実には危機感なさすぎの感じですが。。
マスクの使い方
マスクを着ける前に石鹸か水性アルコールジェルで手を洗い、マスクを着けたらマスクに触らないこと。
マスクに触ったり顎にかけたり放っておくと手や物を介して感染するリスクあり。
マスクを使いおえたら
マスクを洗う前、自分の身の回りのものにウイルスがつかないように、何も置いていない場所に置くか、袋に入れておくこと。
フランス流布マスクの洗い方
- 洗濯機で洗濯洗剤で60度モードで30分洗う。アルコールや漂白剤は生地を傷めるので使わないこと。
- 洗濯したら外でよく乾かすこと。乾燥機は使わない。
マスクの交換
同じマスクを4時間以上使わないこと。
ひゃー、厳しいのね。でも数字ではっきり示されているとわかりやすいわね
確かに、日本でも行政に対して「数値」で示して欲しいという声が上がっていますね(*^-^)
手作りマスクを1日中、は、ばっちいって?
コロナが蔓延してからは多くの国で、医療の現場でさえ何日も使い回すしかなかった現実がありますが、フランスでは日本のようにマスクを日用品として使う習慣もないし、マスクの長時間使用は湿気を帯びてきて不衛生だという認識が強いようです。
なので例えば一家4人で毎日マスクを着けるとなると、マスクの予算にいくらかかる? など家計の問題が取り上げられたりしました。
それと、マスクを着脱するときにウイルスがついた手で顔を触って感染してしまうリスク、マスクにウイルスが付着した場合の感染リスクが非常に懸念されています。
これは大事なことですね。使い慣れている私たちも気をつけたいところです。
日本とは手洗いの習慣からして違うし、コロナ対策で突然マスクをつけよと言われても、多くの人はかなり戸惑うのかもしれません。
高温多湿の日本の使い捨てマスクは抗菌、速乾が当たり前ですが、布製の手作りマスクの殺菌は気をつけた方が良さそうですね。
ウイルスとの共存、こうなったらフェイスシールドしかない
入店制限のために店の外で1mおきに並ぶ人たち、マスクの人もそうでない人もおしゃべりの声が1m分デカくなったと思う。
私のすぐ横で突然「ククー!!」と向かいの建物の2階に向かって叫ぶ人。2階の窓から歩いている人と喋り続ける人。
スーパーの店員さんも顎マスクででかい声でおしゃべり・・と、私が周りに怯えていても感染リスクが減るものでもない。
スーパーの店員さんでもマスクが手に入らなかったころはフェイスシールドを着けている人も見かけ、それほど珍しいものではなくなり、私は個人的にフェイスシールドを着けている人を見ると安心するので
私もマスク+フェイスシールドで武装することにしました
文化も習慣も違う人の行動に気持ちを逆立てるのはすごく嫌なもの。私ががっつりプロテクトして周囲の状況に感情を持たないようにしようと思いました。
実際に外へ出れば、突然歌い始める人、ひとりで大声を出す人、スーパーの待ち列に走り込んでくるジョギングさんなどと必ず出くわします。マスクは二重+大きめのサングラスでも心細く感じます。
ゴーグルも考えましたが、まずはフェイスシールドを注文、届くのを待っているところです。
規制緩和されたからこそ厳重に予防、日本のどこかの病院の院長先生が職員さんに、感染リスクに気を緩めないために「潔癖症になれ」「対人恐怖症になれ」と仰っていました。
ウイルスとの共存の心得ですね。
私たちも「このくらいは大丈夫かな」とか「この人は大丈夫だろう」と気持ちを緩めることに気をつけてまいりましょう!
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