フランス語の VOUS と TU の使い分け、3つの基本

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眠れる森のフランス語 3分でわかる、フランス語の VOUS と TU の使い分け

胡桃
Bonjour! 胡桃です

いつまで vous ?  いつからtu ?

SNSなどでネイティヴとフランス語で交流する機会も増えて、

バレエを習っているリラ子さん
vous と tu の使い分けに頭を悩ませてるの

という声をよく聞くようになりました。

vous は日本語の敬語のようなもの?

親しくなったら tu に移行していくもの?

などと疑問に思いますが、フランス人にとって、相手を vous で呼ぶか、

tu で呼ぶかは一言では語れない、

動詞の活用だけでは済まされないことでもあります。

でも、フランス語を学び始めた私たちが知っておきたい

基本的なことを押さえておけば大丈夫!

さっそく見ていきましょう!

辞書で vous を引くと

2人称複数、あなた、あなた方、君たちを指し、

vous を用いて話すことは、丁寧な、他人行儀な口をきく、とあり、

一人称の「あなた」に対しては丁寧な表現になる、とあります。

 

辞書で tu を引くと、

tuを用いて話すことは、お前⇄オレで話す、親しい口をきく、

家族、友人などの親しい間柄や子供に対して用いられる、とあります。

ですが!

✔︎  辞書を鵜呑みにするのはちょっと待って。

vous は日本語の敬語のようなもの、tu は友達言葉、友達なら tu とは必ずしも一致せず、

人との距離によって使い分けらる、ということなのです。

 


社会通念として基本的なことに加えて、人それぞれの考えがあり、

気持ちの上でデリケートなことでもあるそうなので一概にはいえませんが、

基本的な使い分け方と、

どうやらこんな感じで使いわけるのらしい、とお伝えできたらと思います。

 

vous で話すことを vouvoyer ヴーヴォワイエ といいます。

tu で話すことを tutoyer テュトワイエ といいます。

tu の発音は、カタカナで書くとテュですが、

フランス語ではテュとチュの間くらいの感じです。

完全にテュと発音してしまうと、 tu に聞こえなくなってしまいます。

フランス人はどんな時にvousを使うのか? 3つの基本

胡桃
ひとことで言えば、距離をおきたい人間関係で使います

 

人間関係で距離をおくというと、冷ややかなメージを抱くかも知れませんが、

当たり前のことばかりです。


以下の3つの場合では、

必ず vous を使う

と覚えておきましょう(*^-^)

  ⇩⇩⇩

・初対面の人に TU は使わないこと

・年齢が上の人に TU は使わないこと

・師であるとか、上司であるとか、社会的に目上の人には、年下であっても TU は使わないこと

 

フランスでは主に、

学校では

・教師は生徒を tu で呼び、

 生徒は先生を vous で呼ぶ。

職場では

・上司と部下もほぼ同じですが、職場のコミュニケーションのために

 敢えて tu で呼びあうケースもある。

 

親子では3パターンの家庭があり、

・親子で tu で呼び合う

・親は子を tu で呼び、子は親を vous で呼ぶ

・親子で vous で呼び合う

 私が住んでいる街には上流のパリジャン家庭がヴァカンスに来ていて、
 親が小さい子どもを vous と呼んでいるのは日常の風景です。

 

友達といえる間柄でも、vous で呼びたい関係もある

 

その場、その家庭、個人の対人関係により、一様ではないことがわかりますね。

また、上記の基本3パターンに当てはまる「上の人」が、

tu で話そうと言ってくださっても、そのようにしていい場合と、

しない、できない、するわけには行かない場合も考えられますね。

 

私はヨーロッパで、「モーリス・ベジャールとはtuで話す間柄なんだ♬」という人に会ったことがあります。

20世紀を代表するバレエの振付家と、所属のダンサーの間柄ですが、このような話はわりとよく聞くことでもあります。

では、相手と打ち解けてきた時、どうすればいいのか?

この先、vous から tu にシフトするべきなのか?

シフトするタイミングは?などなど、悩むところでしょう。

一つ知っておきたいことは、

胡桃
親しくなることと、tuで呼び合うことは必ずしも一致しないということです

何度も会っているから、プレゼントを贈りあったから、
というような日常の親しいお付き合いとは別に、
フランス人は vous  と tu の使い分けについて、個人の考え方も様々です。

例えば、

・仕事では一切 vous で話すと決めている人もあり

・友達と呼べる間柄でも、相手を尊重しているから

 礼儀を欠かさないように vous を使う考えの人あり

そして、馴れ馴れしくして欲しくない人に対しては、

永遠に vous で通すことでしょう。

場合によっては外国人の私たちが考えていても仕方のないことでもあり。。。( ̄^ ̄ 😉

ですので、

 

胡桃
先方がどうしたいか?様子を見て合わせるのが無難です。

 

バレエを習っているリラ子さん
少し仲良くなったらtu で話すもの、tuを使わなきゃいけないと思ってたけど、そうではないのね

 

大人同士なら、基本的には、互いが親しくなってきて、

相手が tu で話してきた時に、こちらも tutoyer にすればいいでしょう。

 

胡桃
そして、あなたがtu はちょっとヤダわと思う相手には、vous で通せばいいわけです

 

フランスの若者は、さほどこだわらずに tu を使う人が多いようですが、

フランス語を学ぶ外国人としては、

むやみに若者のマネをしない方がいいですね。

フランスの日常にも英語がすごく浸透しているので、

英語の you はフランス語の tu のような感覚もあるのだそうです。

vous か tu か、使い分ける賢明な方法

では、フランス語を学ぶ私たちはどのように使い分ければいいかというと、

相手の出方を見るのが最善 です。

vous と呼ばれたら、vous で話す。

その人その人、交流関係に対する考え方があってのことですので、

深く考える必要はないと思います。

 

バレエを習っているリラ子さん
私のことが好きじゃないんだわ、私、何かヘンなこと言ったかしら?なんて考える必要はないのね

 

あなたが tu で呼ばれた時は?

胡桃
先方に合わせるといっても、あなたがどうしたいか? は、相手によりますよ

 

vouvoyer は、馴れ馴れしくして欲しくない人への合図でもある

初対面なのにいきなり敬語なしの友達言葉で話されたら、あなたはどんな感じがしますか?

 

バレエを習っているリラ子さん
日本には多いわね、ホント失礼しちゃうわ

 

vous tu の使い分けの感覚も、それに似ています。

「私はアンタのママ友ではない(#゚Д゚) 」と思うようなシチュエーション、

多々ありますよね(笑)

特に相手が異性の場合など、馴れ馴れしく話されたら・・・

日本語では敬語を使っても、拒絶したい気持ちを理解してもらいにくいですが

引きたい=距離をおきたい感じがあったら、
フランス人の tu に合わせる必要はありません。

 

バレエを習っているリラ子さん
わかった!メイワクな人にはvous で返せばいいんだわ

その通りです。

 

相手の出方を見るというと、

日本人は相手に合わせることばかりを考えてしまいがちですが、

私たちだって、voustu を使い分けることで、

交友関係の度合いを制御することができるわけです。

 

異性には、特に注意です。

あなたが簡単に tu で話すことで、勘違い♡されることだってあります。

ヤケに馴れ馴れしいなと思ったら、礼儀知らずかも?と気をつけた方がいいでしょう。

tu で話す間柄になりたいな、と思ったら

相手がとても素敵な人で、礼儀正しくて、こんな方と tuで話す間柄になれたらいいな、

と思うこともあるでしょう。

その場合は

tuで話してもいいですか?tu で話しませんか?」

と聞いてみるのもいいでしょう。

” On  peut  se  tutoyer? “

  オン プ ス テュトワイエ?

 

その返事の様子で判断すればいいですね。

相手は vous で話す方がいいのだな、と感じたら、

それは相手の考えであって、あなたが好かれてない、とか、

何か悪いことを言ったかしら?などと思い悩む必要のないことです。

tu で話そうよ、としつこく言われたら

胡桃
お断りなら、Comme vous voulez! しかありませんね(笑)

SNSなどでは、tu か vous か、使い分けはどうすればいいの?

私事で恐縮ですが、私はフランス、フランス語学習関連の

フェイスブックのグループをもっており、

フランス語歴◯十年のベテランさんまでいらして、

とてもとても tu でコメントすることなどできないわ、と思い、

当初は vous でコメントしておりましたが、

様々な年齢や経験の人が集まるのがSNSなので、

グループ内では経験や年齢に関わらず、tutoyer で統一することにしました。

フランスでも、趣味のクラブや同好会では、

経験や年齢に関係なくtu を使うことが多いようです。

(それでも、どちらを使うかは、個人の考えによります)

が、SNSでネイティヴと交流する機会が多くなったこの頃、

tutoyer でいいのか、vouvoyer の方がいいのか、

決まりがない場合は悩むかもしれません。

 

初めてコメントし合うのだったら、

やはり、初対面のエチケットは忘れずに、

vous で話すのがいいと思います。

その後、何度かやり取りをするうちに、相手が tu を使うようになって、

あなたも tu に乗ろうと思う相手だったら tu でいいですし、

馴れ馴れしいわ (*`ω´*)、tu で話すのははなんだかな、

と思うなら、vous で通せばいいです。

もちろん、2度3度とコメントを交わすうちに、

相手が年上でなければ、こちらから tu で呼んでみてもいいでしょう。

それで相手から vous で返ってきたら、vous で呼べばいいだけのことです。

vous と tu をめぐる、ちょっとしたエピソード

日本にいると、tu で話す機会がない?

私が日本のスクールでフランス語を習っていたとき、

先生(ネイティヴ)に「日本では tutoyer を使う機会がないから、
活用の発音もなかなか覚えられなくて・・・」

と言ったところ、先生は

「私でよかったら tu で呼んで練習してください」と。

先生は私より10歳以上お若い男性ですが、レッスン中も私に対しては vous を使っていました。

私はお言葉に甘えて tu を使わせていただくことにしました。

ペットやぬいぐるみも tutoyer の練習になりますけど(*^-^)


やはり、相手があるということは有意義で、すごく勉強になりました。

私が日本を離れてからの先生との時々のやり取りは、vous です。

 

友達のお母さんに tutoyer は許される?

上記の先生と別の先生(年の頃は私と同じ、男性)に
voustu の使い分けを尋ねた時のこと。

先生は

「小さい頃からの友人のお母さんから、 大人になってから 

tu で呼んでちょうだいね” と言われたけれど、

とてもとても、そんなこと、出来やしません」と仰っていました。

 

バレエを習っているリラ子さん
そうね、ここで、あ、そうですかと言ってtuで呼ぶのはどうかしらね

 

胡桃
お友達のお母さんは何とも思わないでしょうけれど、きちんとした人はこんな風に vous を使い続けるもののようですね

 

ある若いフランス人と胡桃の話

フランスに来てからSNSで知り合い、わりとよく連絡を取り合うようになった男性、

年の頃は息子より若いかな。

私がメールで「tutoyer にしましょうよ」と言ったのですが、

それには全く無反応、即座にvous で返信があり、

その後もずっと vous で話しています。

 

バレエを習っているリラ子さん
胡桃さんが年上だからなのね

 

胡桃
このようにちゃんと振る舞う人は、気持ちがいいものだなとすごく勉強になりました

 

胡桃のフランス語の先生とのこと

私の先生と日仏語、互いの国の言葉を教え合い学び合って、
2年半が過ぎました。

年は先生が一つ年上、毎週先生の書斎にお邪魔して必死に勉強、
一緒にパリに行ったり、互いに友人と呼んでいます。

先生は私を今でも vous と呼びます。

友人であっても互いに真剣に学び合う間柄、

尊重し合っているからこその vouvoyer です。

もし tu で話していたら、真剣さの腰が折れるような感じもします。

親しくなっても、ちゃんと vous で話す間柄、
私は気持ちのいいものだと感じています。

 

池田理代子さんの音大時代のエピソード

私がフランス語学習の火が燃え始めた頃、

ベルばらの池田里代子さんの著書

「47歳の音大生日記」という本を読みました。

40代で東京音楽大学を受験、雲の上のお方ながら、

そのお勉強の様子には共感できること、励まされることが多々記されていました。

この本の中の、池田理代子さんの恩師である東 敦子先生とのやり取りをご紹介したいと思います。

東先生は池田さんに、教える時にも敬語を使われていらして

池田さんが「先生、私に敬語を使うのはやめていただけませんか」

と仰ったところ、東先生は

「私はあなたがなさってきたことに敬意を感じているのよ」と。

(池田さんより一回り以上年上の東先生、
池田さんより若く見られるお方だったそうです(゜o゜))

 

バレエを習っているリラ子さん
真に一流の芸術家は礼儀も一流なのね・・・私も見習いたいわ

まとめ 初対面のエチケットと目上の人への敬意を忘れないこと

バレエを習っているリラ子さん
tu と vous の使い分け、日本にもあったらいいのにと思えてきたわ

 

胡桃
日本には美しい敬語があるのに、知らない人や初対面なのに馴れ馴れしい話し方をされるのは気持ちのいいものではありませんね

 

日本人は礼儀正しいのがウリだったはずなのに、

初対面なのに友達言葉を使う人が増えたり

ちょっと親しくなると礼儀を忘れたり。

日本語の日常のコミュニケーションの基本を忘れなければ、

tuvous もうまく使い分けられるのではないでしょうか。

 

そうそう、いつも tu で話しているカップルでも、

喧嘩になると、突如 vous になる(>△<〃)、というフランス人もいます。

そうかと思えば、vous で静々と話し合っていたのに、

カチンと火がついて tu に変えることで

攻撃的になったりもするそうです(つ゚o゚⊂)

 

このへんの感触を学ぶのは難しそうですが、

日本の辞書を鵜呑みにしてはいけないことがわかりますね(^_^;

voustu の使い分けや意味すること、興味深いですよね。

 

外国人の私たちは、まずは

・初対面の人

・年上の人

・社会的な階層が上の人

へのエチケットを忘れず、必ず vous

 

あとは相手の様子を見ながら合わせて

・相手の言葉の裏を考えたりせず

・馴れ馴れしい人に気をつける

・相手の失礼な態度に甘んじない

 

胡桃
外国語を学ぶことで、自国の言葉や文化に気づくことも多々ありますね

 

バレエを習っているリラ子さん
フランス映画の中で、どっちで呼び合っているかが気になるようになったわ

 

お読みいただき、ありがとうございました。
フランス語を学ぶあなたのお役に立つことがありましたら、大変嬉しく思います。

Merci  et  à  bientôt!

 

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