パリのムッシューの紳士道

胡桃
Bonjour! 胡桃です

私たち女性がフランスをはじめとするヨーロッパ諸国を旅するとまず感動するのが「レディファースト」の習慣ではないでしょうか (*^-^)

滞在中は男性から至る所で女性として大事に扱われ、日本に帰りたくなくなる (`へ´)  とさえ思わせます。

旅の間の現地の人からの親切は本当に有り難く、ことに、手を貸していただいたことなどの思い出は「行った、見た、飲んだ、食べた」ことよりも深く心に残るものですね。

今日は私事で大変恐縮ですが、息子と行った時のパリで、女性を大切にすることにまつわる忘れられないエピソードをお話ししたいと思います。

ある年の3月、息子が高校生になる前の春休み、ある研修でブリュッセルとパリに行った時のこと。

ブリュッセルでの研修を終えて、やっとパリで旅行気分に浸り、お昼時にオペラ座近くのブラッスリーに入りました。

そのお店は、私が初めてパリに一人で行った時に入って以来、パリに行けば必ず立ち寄っていた馴染みのお店です。

店の入り口の前でダブリエ姿で腰に手を当ててお客さんを待っている、数年来馴染みのムッシュー、背の高いOさんが私に気がつき、” Bonjour! “ と言いながら両手を広げます。

「・・・ママ、知り合いなの?」と驚く息子。

「そおよ、パリに顔見知りがいるのよ〜フフン」なんて得意な気持ちになったと思うでしょう?

でも、到底そんな気持ちになれやしません。むしろ、

「いつもいつもお留守番させて、こんなお店でゆっくりさせてもらって、本当にごめんね」と、息子にあらためて申し訳なくなってきます (´・ω・`)

Oさんに息子を紹介して、サーモンサンドイッチやミラノ風カツレツを注文、息子が突如「ビールを飲んでもいい?」と聞いてきたので、研修も終わったことだし、15歳だけど家で飲んでるわけでもないし、まあいいでしょうということで、二人でビールで乾杯します。

Oさんは長い足でスタスタと私たちのテーブルにビールや食事を運んでくださいます。

母といえども女性といる時は

食事が終わり、私がOさんに、

” L’addition,  s’ il  vous  plaît “

と声をかけました。

すると、Oさんは息子に

Oさん:「ムッシュー、今何て言ったの?聞こえなかったよ」

息子:    「えっ?(・・;) オレ?💦  💦 ど、どうすればいいの?」

私:        「お会計をお願いしますって、ママじゃなくて自分で言いなさいって」

息子:    「な、なんて言えばいいの?💦」

私:        ” L’addition,  s’ il  vous  plaît. ” だよ。

息子:    ” L’addition,  s’ il  vous  plaît. “

Oさん: ” Très  bien ! かしこまりました!monsieur “

この時のOさんの満足そうな笑みといったら!

 

  Oさんは、私が初めてパリに来てた時から、いつもひとりで飲んでいる姿(つ゚o゚⊂)を見ていたと思います。

そんな私の姿を知っているからかどうかはわかりませんが、Oさんは息子に、ママといえども女性と一緒の時は、男としてしっかりしなさい、という心得?を教えたのだろうと思うのです。

 

ほどなくしてOさんは、会計伝票を持って来ました。
支払いのカードを差し出すのは、当然私です。

息子はパリのムッシューの紳士道に片足を入れさせられたかな?

Oさんの、いかにもフランス人らしいユーモアをたたえた優しさに私は胸が熱くなり、目の前のガルニエ宮に春霞がかかってしまいました。

 

この旅以来、お店でOさんの姿を見かけなくなりました。
もしかしたら他の店に移ったのかもしれません。

彼ほどチャーミングな人だったら、もっと華やかな店にいても似合うだろうな、と想像しますが、なんとも寂しいもの。

私はいつか、パリのどこかで、Oさんにバッタリ!再会したいな、と願っています。

 

その後の息子はといえば、例えば上野の東京文化会館でバレエの公演を観るときなど、私のシャンパンも何も言わずに人ごみの中から運んで来たりするようになりました。

もちろん、支払いは私ですが、(・∀・)メンドクセーと思うと同時に、Oさんの青い眼を思い出すようです。

やっぱりパリから教わることがある

パリは、フランスは世代が入れ替わり、時代の流れとともに人の様子も変わって来ていることが感じられます。

日本人ほどではないにせよ、多くの人がスマホの画面を見ながら街を行くようになり、人のことが目に入らなくなっている現実もあります。

美輪明宏さんが著書で、 パリから「美しさ」を取ったら何も残らない と記していらして、本当にそのような危機?を感じることもしばしばあります (゚Д゚;)

ですが、それでもまだ、パリで「学ばされた」と言う日本人が少なからずいるようです。息子の場合は男同士ですが、日本人カップルの男性が、カフェで働くパリジェンヌに教えられたという話も聞いたり。

習慣の違いによることとはいえ、連れの者に対する心配りは紳士力、淑女力をアップすることでもあると思います(*^-^)

パリには大人の居場所があり、いるだけで学べることがあるから、また行きたくなるのかもしれませんね。

お会計をお願いします のフランス語

✅ ” L’addition,  s’ il  vous  plaît “

「お会計をお願いします」の表現についてですが、

丁寧に言いたい時は、

 ” Pourriez-vous  m’ ( nous ) apporter  l’addition,  s’il  vous  plaît. “

 (「計算書を持ってきていただけますか?」の意味)

を使います。

先の記事のことがあった当時は、私はまだ丁寧なフランス語の表現が身についておらず
( ̄^ ̄ 😉 お会計は

” L’addition,  s’ il  vous  plaît “

でいい、と思っていました。ですが、場所によっては全然よくないので、

フランス語で飲み物をエレガントに注文、お会計をする カフェ編 をご参照いただければと思います。

 

✅ レディファーストはフランス語で

” Les  femmes  d’abord ”  といいます。

 

お読みいただき、ありがとうございました。
個人的な旅のエピソードですが
フランス語を学ぶあなたのお役に立つことがありましたら
大変嬉しく思います。

Merci  et  à  bientôt !

 

旅で役立つ会話とグッズ&フランス語学習本など

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パリのムッシューの紳士道” に対して1件のコメントがあります。

  1. 美◯子さん より:

    15歳と言えどもフランスでは立派な紳士なのですね。ヨーロッパでは女性を敬う精神がしっかり根付いて居ると思います。私は主人の後ろを三歩下がって?歩きます。がある時ドイツ人の男性に、「君のご主人は君を自分の後ろを歩かせるの?」と驚かれました。それでは、私が転んでもわからない、と言うわけです。彼は、必ず並ぶか、私を先に歩かせました。「これで、いつでも君を守ってあげれるよ」感動したことを思い出しました。
    いつも、ヨーロッパの風をありがとうございます。

    1. kurumi より:

      美◯子さま、コメントをありがとうございます。
      階段のこと、コメントをいただいて色々思い出しました。昔の日本は木造住宅でしたがヨーロッパは石造りなので、石の階段は滑りやすくて危ない場所でもあり、石にもよるのですけれど、100年前の建物の階段ですと、100年間に渡って人の靴で磨き抜かれて、減ってつるっつる(・・;)
      カーペットが敷かれている状況でも、男性が女性の後ろにいないとドレスの裾を誰かに踏まれたり。
      日本人の私、頼もしい男性の後ろにいると安心する♡習性があるのか??、並ぶか私が先、ということを忘れてしまいがちですが( ̄^ ̄ ;)守られている感じは本当にいいものですよね。

      昔の日本男子は自分が矢面に立つことで女子供を守ろうとしたのかも?なんて、お返事しながら楽しく思いを巡らしました。
      いつもお読みいただき、本当にありがとうございます(*´∀`*)

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